股関節というのは、思った以上に酷使される関節です。
例えば、その場で立った状態でジャンプする様子を思い浮かべてみてもらうと分かりますが、足首や膝などと同様に、体重が思いっきり乗る部分になります。
その上、膝や足首の関節であれば、真上から真下へ垂直に力を伝えるだけですが、股関節の場合は体の中心から左右に体重を分散させる要となる部分ですので、特に負担が大きいんですね。
また曲げ伸ばしの他にも、ねじったり、左右に開いたりといった多くの動作を行ないます。
つまり、ほかの関節に比べて関連する筋肉が多いため、股関節を動かすような運動を意識して行なうことで、体のバランスを整えたり、インナーマッスルと呼ばれる体内の筋肉を鍛えたりすることもできると言われます。
変形性股関節症というのは、関節を形成する二つの骨、つまり大腿骨と骨盤が触れあう部分についている関節軟骨が、何らかの理由で削られてしまうことで起こる症状です。
関節についている軟骨は、関節同士がこすれるときに、動きをスムーズにする働きや、歩いたり走ったりするときに関節にかかる負担を吸収するクッションの役目をしています。
このクッションがなくなることで、衝撃が直接骨に伝わることから、痛みが発生することになります。
変形性股関節症にはさまざまな治療方法が複合的に用いられますが、その中でも有効なものとして知られているのが運動療法です。
運動療法は、適度な運動によって減量(ダイエット)を行なうことで股関節への負担を軽減するとともに、関節を周りから支える筋力を養う目的で行なわれます。
変形性股関節症にも有効な股関節強化運動の方法について、いくつかご紹介したいと思います。
まず、股関節を開く筋力を強化する運動として、床に横向きに寝た状態で、上の足を伸ばしたまま、ゆっくりと上げ下ろしするという運動があります。
また、仰向けに寝転んだ状態で片足を曲げ、もう片方の足をゆっくりと上げ下ろしするというのもよい方法です。
このとき、つま先をぐっと頭の方向に向くように力を入れるとさらに効きます。
うつぶせになり、やはり少しだけ足を上げ下ろしするようなストレッチ運動を行なうのもよいでしょう。
いずれの運動も股関節を強化するのに役立ちますが、変形性股関節症のリハビリなどで行なう場合は医師の指導に従い、無理のない範囲で行ないましょう。