股関節炎は大別すると、単純性股関節炎と、化膿性股関節炎に分けられます。
このうち化膿性というのは、細菌が関節内に侵入することにより、関節が炎症を起こして腫れる症状です。
特に免疫能力の低い乳幼児の頃に罹患することが多い病気ですので、赤ちゃんがぐったりして元気がないとか、ミルクや母乳を飲みたがらないといった場合に、特に膝のあたりを痛がるようなことがあれば、できるだけ速やかに小児科を受診することをおすすめします。
関節というのは袋のような構造になっているため、一度細菌が内部に入り込むと、その根絶は容易ではありません。
細菌自体が出す毒素や、細菌の増殖により関節の袋の内圧が上昇するために、関節部分の軟骨が破壊されることもあります。
単純性股関節炎は、小学校入学前の子供によく見られる症状で、原因はよく分かっていません。
風邪を引いた直後に症状が表れることが多いのですが、血液検査による炎症反応は出ず、ウイルス性のものとは言えないようです。
そもそも単純性股関節炎自体が、微熱を伴うことが多いため、その前に風邪に罹患したということ自体が勘違いである可能性も高いようです。
股関節や膝の痛みを訴えることが多いのですが、根本的な治療方法も確立されていません。
というよりも、放って安静にしておけば一週間から10日ほどで自然に治癒してしまいます。
治らない場合はペルテス病や化膿性股関節炎の疑いもあるため、いずれにしても病院での診断が必要です。
いかにもありそうな病名ですが、実際にはこういう病気はありません。
股関節に多く見られる症状として、変形性股関節症というものがあります。
これは股関節の軟骨が必要以上にすり減ってしまい、さらには骨が変形してしまう症状で、炎症とは違います。
ただ、痛みを伴うという意味では関節炎でも関節症でも同じだ、という患者さんの気持ちも分からないでもありませんが。
変形性股関節症の治療ですが、初期の段階であれば、股関節を支える筋肉を強化することや、体重を管理してダイエットすることにより関節への負担を少なくするという方法が試みられます。
しかし、骨が変形するまでに至ったケースでは、人工股関節置換手術などによる外科的治療も必要になってきます。